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小児の近視抑制治療

小児の近視について

小児の近視

スマートフォンやタブレットの普及により、⼦どもたちの視⼒低下が深刻な問題となっています。視⼒低下の原因には、デジタルデバイスの⻑時間使⽤や屋外活動の減少が挙げられます。当院では、こうした現状を踏まえ、⼩児期からの近視抑制に⼒を⼊れています。定期的な視⼒検査や適切なアドバイスを通じて、お⼦さまの健やかな視⼒の発達をサポートします。

こんな症状はありませんか?

  • テレビを見る時、前の方に座る
  • 黒板の文字が見えづらそうにしている
  • 目を細めて遠くを見ている
  • 本やスマホを顔に近づけて読む
  • よく頭痛や目の疲れを訴える
  • まぶしそうに目をしかめることがある
  • 外より室内を好み、外遊びが少ない
  • 姿勢が悪く、顔を机に近づけて書く

小児の近視抑制治療を
始める前に

当院では、小児の近視抑制治療をご希望の方には、事前の検査「サイプレジン点眼(調節麻痺検査)」を受けていただいております。

対象者

  • オルソケラトロジーを受けられる方
  • 低濃度アトロピン点眼(マイオピンリジュセアミニ)を受けられる方
  • ソフトコンタクトレンズ治療を受けられる方
  • レッドライト治療を受けられる方

治療開始までの流れ

  • 1

    初回診療

    視力検査や眼軸長測定、角膜形状解析などを行ったあと、診察およびカウンセリングを⾏います。

  • 2

    調節⿇痺検査(サイプレジン点眼)

    サイプレジン点眼は⼀時的にピントを合わせる⼒を麻痺させる薬です。

    これにより、近視の度数をより正確に測定することができます。

    ※検査の所要時間:およそ60〜90分

  • 3

    治療選択の説明‧決定

    検査結果をもとに、オルソケラトロジーや低濃度アトロピン点眼など、お⼦さまに合った近視抑制治療のご提案をします。

MYAH(眼軸長計測検査機器)について

MYAH(眼軸長計測検査機器)

近視進行抑制の経過を観察するため、当院ではトプコンのMYAHという機器を使用して眼軸長の定期的な測定を行っています。

これにより近視の進行と眼軸長の伸びていく経過をしっかりと把握していくことが可能となります。

当院の近視抑制治療

当院では、⼩児期からの視⼒を守るために、さまざまな近視の進⾏を抑える治療を行っています。お⼦さま⼀⼈ひとりの⽬の状態や⽣活環境に合わせて、オルソケラトロジー・低濃度アトロピン点眼(マイオピン・リジュセアミニ)・ソフトコンタクトレンズ・レッドライト治療の中から、最適な⽅法をご提案します。

オルソケラトロジー

① オルソケラトロジー

オルソケラトロジーは、就寝中に専⽤のハードコンタクトレンズを装着する治療です。⾓膜の形状を⼀時的に変えることで視力が矯正され、⽇中は裸眼で過ごすことができます。

⼩児の近視進行を抑制する効果があります。

当院ではシードの「ブレスオーコレクト」を使⽤して治療を⾏っています。

オルソケラトロジーの特徴

  • 就寝時にレンズを装着して矯正するため、日中は裸眼で過ごせます。
  • 寝ている間の装用なので親御さんの眼が届きます。
  • 信頼性が高い近視抑制治療です。
  • 医療費控除の対象になります。

オルソケラトロジー治療を受けられる方

  • 6歳以上で、医師の説明を理解し保護者の協⼒が得られるお⼦さま
  • 近視が -4.00D までの⽅(軽度〜中等度の近視)
  • 乱視が -1.50D までの⽅(乱視が強すぎないことが条件)
  • 就寝中のレンズ装⽤と毎⽇のケアが可能な⽅
  • 近視の進⾏を少しでも抑えたいと考えている⽅

処方の流れ

  • 1

    初回診療、適応検査

    お⼦さまの⾓膜の形や近視の程度などを専⽤機器で詳しく検査し、オルソケラトロジーに適しているかを確認します。

  • 2

    テストレンズの装⽤とフィッティングチェック

    実際に試⽤レンズを装着していただき、⾓膜とのフィット具合や視⼒の変化、安全性をチェックします。

  • 3

    使⽤⽅法‧ケア⽅法のご説明

    ご⾃宅での装⽤⽅法やレンズのお⼿⼊れ、装着中の注意点などを、保護者の⽅と⼀緒にわかりやすくご説明します。

  • 4

    おためし装⽤

    装着テストの後、実際にご⾃宅で数⽇間オルソケラトロジーレンズを装⽤していただき、寝ている間にどれだけ視⼒が回復するか、装⽤中の違和感がないかなどを確認します。

  • 5

    レンズ処方・定期検査

    レンズを処⽅後、定期的に通院していただき、⾓膜の状態や視⼒の安定性を確認しながら安全に治療を継続していきます。

ご注意・ご案内

適応検査には、保険証・医療証をお持ちください。オルソケラトロジーの治療費は、一定の条件を満たすことで医療費控除の対象となります。

また、成人の方のオルソケラトロジー治療も行っています。

普段コンタクトレンズをお使いの方は、角膜を元の形に戻すために、適性検査までの下記の期間はコンタクトレンズのご使用を中止して頂きます。

  • ソフトコンタクトレンズをお使いの方…来院日の3日前から
  • ハードコンタクトレンズをお使いの方…来院日の2週間前から

料金

おためし装用(2週間)

両眼:30,000円 / 片眼:23,000円(スターターセット、ケア用品含む)

一括払い

レンズ費用  両眼:140,000円 / 片眼:70,000円
レンズ再作成 35,000円 / 1枚
2年目以降検査費用:25,000円 / 年

定額制

レンズ費用  月額 両眼:7,700円 / 片眼:4,400円
レンズ再作成 年2回無料
紛失時    11,000円 / 1枚
2年目以降検査費用:14,000円 / 年

低濃度アトロピン点眼(マイオピン・リジュセアミニ)

② 低濃度アトロピン点眼(マイオピン・リジュセアミニ)

低濃度アトロピン点眼(マイオピン)は、近視の進行を抑えるために毎晩1回、寝る前に点眼する治療法です。アトロピンはもともと眼科で使われてきた薬ですが、近年では0.01〜0.05%の低濃度にすることで、副作用を抑えつつ、近視抑制の効果があることがわかってきました。

点眼するだけのシンプルな方法のため、低年齢のお子さまでも続けやすく、安全性も高い治療として注目されています。

低濃度アトロピン点眼の特徴

  • 1⽇1滴、就寝前に両眼に点眼するだけの治療です。
  • 副作⽤はほとんどありません。
  • 近視の進⾏を平均50〜60%抑えることができるとされています。

低濃度アトロピン点眼治療を受けられる方

  • おおよそ6歳〜15歳前後のお子さま(近視進行の予防が目的のため)
  • 近視が進行傾向にある方(視力低下のスピードが早いと診断された場合)
  • 目に重篤な病気やアレルギーがない方(基本的な眼の健康状態が良好)
  • 毎日の点眼と定期通院が継続できる環境にある方(保護者の協力が得られる)

処方の流れ

  • 1

    初回診療、適応検査

    お⼦さまの視⼒や⽬の状態、近視の進⾏状況を詳しく検査した上で、⽣活習慣について丁寧にお伺いします。

  • 2

    治療のご説明

    マイオピンの作⽤や使い⽅、副作⽤、効果の出⽅などについて、保護者の⽅へ詳しくご説明します。

  • 3

    点眼薬の処⽅

    治療に同意いただいたうえで、低濃度アトロピン点眼を処⽅します。1⽇1回、就寝前の点眼です

  • 4

    定期検査

    治療開始後は3か⽉ごとを⽬安に、視⼒や眼軸長測定などで近視の進⾏状況をチェックしながら、継続の可否を判断します。

料金

定額制

マイオピン0.01% 3,800円 / 1本
リジュセアミニ0.025% 4,300円 / 1箱
検査 2,500円 / 1回(3か月毎)

ソフトコンタクトレンズ

③ ソフトコンタクトレンズ

ソフトコンタクトレンズによる治療は、近視抑制治療用の特殊なソフトコンタクトレンズを使った治療です。普通のコンタクトレンズと同様に、つけている間は眼鏡なしで生活できます。低学年のお子さんは、まずはオルソケラトロジーでコンタクトレンズの装用に慣れたあと、レンズケアの不要な1日使い捨てタイプからはじめることをおすすめしています。

ソフトコンタクトレンズの特徴

  • 近視進行予防専用のコンタクトレンズをつかいます。
  • 装用中は眼鏡なしで生活できます。
  • ソフトコンタクトレンズの処方は保険診療です。

ソフトコンタクトレンズの処方が受けられる方

  • 小学校高学年以上で、正しい装用とケアができる方
  • 眼の健康状態に問題がない方
  • 保護者が日常的にケア管理をサポートできる方

処方の流れ

  • 1

    初回診療、適応検査

    お⼦さまの⾓膜の形や近視の程度などを専⽤機器で詳しく検査し、ソフトコンタクトレンズに適しているかを確認します。

  • 2

    レンズ選定と装⽤テスト

    お⼦さまの⽬に合ったレンズを選び、実際に装⽤してフィッティングや⾒え⽅、安全性をチェックします。

  • 3

    装⽤練習とケア指導

    ご本⼈と保護者に、レンズの着脱⽅法や洗浄‧保管などの正しい取り扱い⽅法を丁寧にご説明します。

  • 4

    処⽅‧定期検診

    安全に使えることが確認できたら処⽅を⾏い、その後も定期的に⽬の状態をチェックしながら装⽤をサポートします。

ご注意・ご案内

  • 近視抑制治療のソフトコンタクトレンズの院外処⽅はできません。
  • 両眼3カ⽉購⼊が基本になります。

レッドライト治療

④ レッドライト治療

レッドライト治療は、特殊な波⻑の⾚い光(近⾚外線)を1回3分、1⽇2回、週5回⾒ることで、近視の進⾏を抑える新しい治療法です。

⽇本国内では未承認の医療機器ですが、世界の30か国以上で医療機器として認可され、多くの⼦どもたちに使⽤されています。

点眼やコンタクトレンズが苦⼿なお⼦さまでも取り組みやすく、安全性の⾼い選択肢として注⽬されています。

レッドライト治療の特徴

  • ⽬に触れたり薬を使うことがないため、体への負担が少なくて済みます。
  • 薬やコンタクトが苦⼿なお⼦さまでも取り組みやすく、毎⽇の習慣にしやすい治療です。
  • 専⽤機器を5分間両眼でのぞくだけなので簡単です。
  • 機器をレンタルして⾃宅で使⽤できるため、通院の負担が軽減されます。

レッドライト治療を受けられる方

  • 6歳以上のお⼦さまで、近視の進⾏が気になる⽅
  • アトロピン点眼やオルソケラトロジーに抵抗がある、または適応しなかった⽅
  • 斜視や網膜の病気が無い方
  • 現在、低濃度アトロピン点眼をさしていない方
  • 治療内容を理解し、保護者の協⼒のもと継続が可能な⽅

処方の流れ

  • 1

    初回診療、適応検査

    お⼦さまの視⼒や⽬の状態、近視の進⾏状況を詳しく検査した上で、⽣活習慣について丁寧にお伺いします。

  • 2

    治療のご説明

    治療の仕組み、実施⽅法、予想される効果や注意点について、保護者の⽅に丁寧にご説明します。

  • 3

    機器のご案内‧レンタル⼿続き

    ご⾃宅で使⽤できる専⽤機器(近⾚外線照射装置)をご案内し、レンタルの⼿続きを⾏います。

  • 4

    ご⾃宅での治療スタート

    毎⽇5分間、指定された距離と姿勢で光を照射していただきます。ご家庭での実施が中⼼です。

  • 5

    定期検査

    治療効果の確認と安全性チェックのため、1〜3か⽉ごとに視⼒や眼軸⻑を測定します。

料金

適応検査 11,000円
デバイス貸与費用+初年度検査費用 165,000円
2年目検査費用 11,000円 / 1回(6か月毎)
サブスクリプション料金(メーカーへお支払い) 月額8,250円